働くことへの願望・2

日差しが春めいて、洗濯日和でルンルンしていたアスペ子です。

こんな日はのんびりと好きなことをしていようと思うのがアスペ子なのですが、実は先日、週に一回配達される宅配食材の会社が訪問することになっていました。しかも午前に一社、午後に一社の系二社がアスペ子を訪ねてくることになっていたのです。

理由は単なる勧誘なのですが、アスペ子は「なんで来てもらっても良いと返事をしてしまったんだろうか」と、前日からイライラや不安の一歩手前まで来てしまっていました。

約2年間、ずっと家の中で生活していて、他人とほとんど話す(接する)ことのないアスペ子です。話す(接する)といえば、スーパーのレジの人くらいで、公共の乗り物などでは他人はたくさんいますが、まず話すことはありませんし、心療内科の受付の人とも話すことはありません。

そんなアスペ子が「1対1で他人と話す」ことをしようとした理由に、今現在のアスペ子はどの程度の社会性があるかということを身をもって体験したかったからです。

只単にそれだけの理由だったのですが、前日になって、いろいろモヤモヤした気持ちが出てきてしまい「なんてことをしてしまったんだ!できるのか?イライラしたりして、また主人に迷惑をかけるのじゃないか?どうしようどうしよう・・」とピリピリしていたアスペ子です。

翌朝、とうとう他人と会う日がやってきました。

アスペ子は顧客、相手は勧誘する側。勧誘されるのがとても苦手なアスペ子は、いくら顧客側と言ってもうまく交わしたり、話したりすることができるのか? もし強引に接してこられたらどうしようか? 不安が常に頭の中にありましたが「もうその日が来たんだから仕方がない!」と開き直りに近い気持ちに変わっていました。

一社目は11時〜12時の間に来る予定でした。主人には「万が一、昼食が12時でもいいかな?」と聞いたところ問題ないとのことなので、アスペ子はじっくり待っていました。

やってきたのは11時30分。若い男性でした。一通り簡単に説明して、特に勧誘らしいことも言わず終了しました。アスペ子はなんだか気が抜けたというか、もっとしつこく勧誘されると思っていたのでホッと一安心でした。

二社目は12時〜15時の間に来るとのこと。随分と時間に幅があるなとは思いましたが、来るには来るのだから仕方ないと思い、ノンビリとソリティアをやって待っていました。

やってきたのは15時ちょっと前。中年の男性でした。前者と同じく一通り説明をしました。ここからが違っていて、一向に話が終わりません。家族形成や会社勤めなのか、挙げ句の果てには数日後に電話をしてもいいかといってきました。

アスペ子は、少し頭が混乱してきました。話を聞いて終了だったらできることはできるのですが、アスペ子に問いかける(考えさせる)ことを言われると、頭がうまく回らず、ドッと疲労感が出て、うまい受け答えが出来なくなってきてしまっていました。

なんとか「電話入る時といない時があるので、メールをもらいたい」と言ったところ、「携帯ですか?」と問われたので「いえ、パソコンの方に。そちらに情報がありますよね?」とアスペ子は言いました。

結局、携帯でのやりとりしかやっていないので、パソコンには連絡できないとのことでした。アスペ子は非常手段として「それでしたら、お願いするようでしたらこの名刺のフリーダイヤルに電話をかけます」と言いました。相手はそれで納得したのか、よろしくお願いしますと言って帰って行きました。

アスペ子は家に入るなり、頭が少し重い感覚になっていることに気づきました。主人も心配して、

主人「大丈夫か?」

アスペ子「大丈夫って何が?」

主人「ほら、午後の人が来るのが遅かっただろ?時間のことを気にしてイライラしていたんじゃないかと思って」

アスペ子「あぁそっか、時間か。時間は特に気にしていなかった。それよりもちょっと頭が疲れたかな。他人と1対1で話すのは本当に久しぶりだったから・・」

アスペ子は今回の件で「働くことへの願望」が頭の中からガラガラと音を立てて崩れていく感覚を味わいました。

たった10〜15分の会話でも、アスペ子にとっては苦痛というか、とてつもない大きな壁となって立ちはだかっているような気がしたからです。

これがもし、アスペ子が働くという形であったとしたら、1日でノックダウンの可能性が高いでしょう。前回のブログで主人が言っていたように、アスペ子が社会に出ることはまだまだ・・本当にまだまだ先の話です。

もしかしたら、もう一生、社会に出て働くことができないかもしれません。でも悲観はしていないアスペ子です。主人と魚たちがいる限り、アスペ子はアスペ子が成長していくように努力するのみだからです。

引きこもりの人を嫌々外に出しても、必ずしも良い結果が出るとは限らないのと一緒で、アスペ子はアスペ子の歩き方で先を見ながら歩いていこうと思いました。

その点では今回の宅配業者の方との面会は、今時点のアスペ子の状態を「アスペ子自身が身をもって体験することができた」ので、とても感謝しています。

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発達障害と仕事

Posted by アスペ子