精神障害者保健福祉手帳について・1

広汎性発達障害のように、障害のある人が持つことのできる手帳も、様々なものがあります。

アスペ子は自分が自閉症スペクトラムのアスペルガー症候群だということをまだ真に自覚していません。こうして生きているのに、どこが障害なんだろうか?見た目ではわからないアスペルガー症候群特有の悩みです。

障害があるのに他人にはわからない。それが良いのか悪いのかは別な問題になるかと思いますが、アスペ子は自分自身で「障害を持っているんだ」と自覚したかったので、大人の発達障害の専門病院で相談したところ「ここでもできますが、かかりつけの心療内科の先生に話してみてください」と言われたので、9月の受診日に心療内科の先生に相談しました。

先生は快く診断書を書きましょうと言ってくれました。

 

精神障害者福祉手帳について

日本では2005 年に発達障害者支援法が施行されるなど、高機能自閉症患者に対する福祉の整備が進められています。

「 発達障害者福祉手帳」 という障害者福祉手帳は存在しないので、低機能自閉症者に対しては知的障害者として療育手帳が、高機能自閉症者には精神障害者として「精神障害者保健福祉手帳」取得が認められています。

高機能自閉症では、精神障害者福祉手帳の等級は1〜3 級あります。

特定不能の広汎性発達障害(PDD-NOS)はDSM-IV-TR によると「対人相互反応に重症で広汎な障害があり、言語的または非言語的コミュニケーション障害や常同的で制限された興味や行動、活動を伴っているが、他の特定不能の広汎性発達障害や統合失調症、統合失調症型パーソナリティ障害、回避性パーソナリティ障害の基準を満たさない場合に用いられるべきものです。

例えば、このカテゴリーには非定型自閉症が入れられる」と解説されており、ICD10 では、非定型自閉症、知的障害と常同運動に関連した過動性障害、その他の広汎性発達障害、広汎性発達障害、特定不能のものがこれに対応しています。

知的な遅れの見られない場合は、高機能広汎性発達障害とも呼ばれますが、アスペルガー症候群(高機能自閉症)と同様、必ずしも知的障害がないから問題も軽度であるとは限りません。

 

精神障害者保健福祉手帳の概要(趣旨)

精神障害者保健福祉手帳は、一定の精神障害の状態にあることを証する手段となることにより、手帳の交付を受けた者に対し、各方面の協力により各種の支援策が講じられることを促進し、精神障害者の社会復帰の促進と自立と社会参加の促進を図ることを目的とします。

これまで、身体障害者については身体障害者手帳が、精神薄弱者については療育手帳があり、様々な福祉的な配慮が行われていることにかんがみ、障害者基本法が成立して精神障害者が障害者として明確に位置付けられたことを契機に、精神保健法を「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(略称、精神保健福祉法)」に改め、同法第45条により、手帳制度を創設することとしました。

 

精神障害者保健福祉手帳の対象疾患

厚生省(現・厚生労働省)保健医療局長通知「精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準について」の「精神障害者保健福祉手帳障害等級判定基準の説明」によると下記の疾患が対象です。

  • 統合失調症
  • 躁鬱病
  • 非定型精神病
  • てんかん
  • 中毒精神病(有機溶剤などの産業化合物、アルコールなどの嗜好品、麻薬、覚醒剤、コカイン、向精神薬などの医薬品)
  • 器質精神病(精神遅滞を除く)
  • その他の精神疾患(発達障害を含み、精神遅滞を伴うものを除く)

その他の精神疾患にはICD-10に従えば神経症性障害、ストレス関連障害、成人の人格および行動の障害、食行動異常や睡眠障害を含む生理的障害および身体的要因に関連した行動症候群、心理的発達の障害、小児(児童)期および青年期に生じる行動および情緒の障害など

 

精神障害者保健福祉手帳の障害等級

1級

精神障害であって日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの

2級

精神障害であって日常生活が著しい制限を受けるか、又は制限を加えることを必要とする程度のもの

3級

精神障害であって日常生活若しくは社会生活が制限を受けるか、又は日常生活若しくは社会生活に制限を加えることを必要とする程度のもの

 

障害等級判定基準(各級とも幾つかに該当する者)

1級

  • 調和のとれた適切な食事摂取ができない
  • 洗面、入浴、更衣、清掃などの身辺の清潔保持ができない
  • 金銭管理能力がなく、計画的で適切な買物ができない
  • 通院・服薬を必要とするが、規則的に行うことができない
  • 家族 知人・近隣等と適切な意思伝達ができない
  • 協調的な対人関係が作れない
  • 身辺の安全を保持したり、危機的状況に適切に対応できない
  • 社会的手続きをしたり、一般の公共施設を利用することができない
  • 社会情勢 趣味・娯楽に関心がなく、文化的社会活動に参加できない

2級

  • 調和のとれた適切な食事摂取は、援助なしにはできない
  • 洗面、入浴、更衣、清掃などの身辺の清潔保持は、援助なしにはできない
  • 金銭管理 計画的で適切な買物は、援助なしにはできない
  • 通院・服薬を必要とし、規則的に行うことは、援助なしにはできない
  • 家族 知人・近隣等と適切な意思伝達 協調的な対人関係作りは、援助なしにはできない
  • 身辺の安全保持 危機的状況での適切な対応は、援助なしにはできない
  • 社会手続き 一般の公共施設の利用は、援助なしにはできない
  • 社会情勢 趣味・娯楽に関心が薄く、文化的社会的活動への参加は、援助なしにはできない

3級

  • 調和のとれた適切な食事摂取は、自発的に行うことができるが、なお援助を必要とする
  • 洗面、入浴、更衣、清掃などの身辺の清潔保持は、自発的に行うことができるが、なお援助を必要とする
  • 金銭管理 計画的で適切な買物は、概ねできるが、なお援助を必要とする
  • 規則的な通院・服薬は、概ねできるが、なお援助を必要とする
  • 家族 知人・近隣等と適切な意思伝達 協調的な対人関係づくりは、なお十分とはいえず、不安定である
  • 身辺の安全保持 危機的状況での対応は、概ね適切であるが、なお援助を必要とする
  • 社会的手続 一般の公共施設の利用は、概ねできるが、なお援助を必要とする
  • 社会情勢 趣味・娯楽に関心はあり、文化的社会的活動にも参加するが、なお十分とはいえず、援助を必要とする

(その2へ続く)

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発達障害とその支援

Posted by アスペ子