アスペルガー症候群の二次障害とPTSD

アスペルガー症候群の二次障害に、PTSD(心的外傷後ストレス障害)があります。

PTSDとは、強烈なショック体験、強い精神的ストレスが心のダメージとなって、時間がたってからもその経験に対して強い恐怖を感じるものです。

命の安全が脅かすような出来事、天災、事故、犯罪、虐待などによって強い精神的衝撃を受けることが原因で、著しい苦痛や、生活機能の障害をもたらしているストレス障害です。

心の傷は、心的外傷またはトラウマと呼ばれ、事故・災害時の急性トラウマと、児童虐待など繰り返し加害される慢性の心理的外傷があります。

心的外傷後ストレス障害は、地震、洪水、火事のような災害、または事故、戦争といった人災、あるいはいじめ、テロ、監禁、虐待、パワハラ、モラハラ、ドメスティックバイオレンス、強姦、体罰などの犯罪、つまり、生命が脅かされたり、人としての尊厳が損なわれるような多様な原因によって生じます。

 

PTSDの現れ方

アスペルガー症候群の人はフラッシュバックがよくあらわれます。

フラッシュバックとはトラウマの原因となった出来事が、ふとした時に一気に心によみがえってくることです。

フラッシュバックはよく、ショッキングな事故や事件に巻き込まれた人が起こると思われがちですが、日常的に受けた悲しい体験や辛い体験がトラウマとなり、それと似たような体験をすることでフラッシュバックを起こすこともあります。

アスペルガー症候群の人は記憶力に優れている場合があるので、日常的に起こったことでもトラウマになりやすいのです。

 

基本的症状

事件や事故のことなどすっかり忘れたつもりでいても、ふとした時に、つらい体験の時に味わった感情がよみがえります。それは恐怖だけでなく、苦痛、怒り、哀しみ、無力感などいろいろな感情が混じった記憶です。

周りからみると、何もないのに突然感情が不安定になり、取り乱したり涙ぐんだり怒ったりするので、理解に苦しむことになります。その事件や事故を、もう一度体験しているように生々しく思い出されることもあります。

また、同じ悪夢を繰り返し見ることもPTSDによくある症状です。

つらい記憶がよみがえっていない時でも緊張が続き、常にイライラしている、ささいなことで驚きやすい、警戒心が行き過ぎなほど強くなる、ぐっすり眠れない、などの過敏な状態が続くようになります。

何気ない日常の中につらい記憶を思い出すきっかけがたくさん潜んでいます。多くのPTSDの方は何度も記憶を呼び起こすうちに、そうしたきっかけを避けるようになります。

どんなことがきっかけになるかは本人でなくてはわからず、本人も意識できないままでいることもあります。意識できない場合でも、自分で気づかないうちにそうした状況をさけるようになるのです。

その結果、行動が制限されて通常の日常生活・社会生活が送れなくなることも少なくありません。

つらい記憶に苦しむことを避けるために、感情や感覚が麻痺することもあります。そのために家族や友人に対してこれまで持っていたような愛情や優しさなどを感じられなくなったり、人に心を許すこともできなくなりがちです。これは、つらい経験の記憶から心を守るための自然な反応なのです。

こうした症状は、つらく怖い経験の直後であればほとんどの人に表れるものです。

ですので、事件や事故から1ヶ月くらいの間は様子をみて、自然の回復を待ってみます。数ヶ月たっても同じような症状が続いたり、悪化する傾向がみられたらPTSDの可能性があります。

 

基本的症状・追記

これらの症状が、強い恐怖、無力感または戦慄を伴う出来事の後、1ヶ月以上持続している場合にはPTSD、1ヶ月未満の場合にはASD(急性ストレス障害)と診断されます。

  • 精神的不安定による不安、不眠など
  • トラウマの原因になった障害、関連する事物に対しての回避傾向
  • 事故・事件・犯罪の目撃体験等の一部や、全体に関わる追体験(フラッシュバック)

患者が強い衝撃を受けると、精神機能はショック状態に陥り、パニックを起こす場合があります。そしてその機能の一部を麻痺させることで一時的に現状に適応させようとします。

そのため事件前後の記憶の想起の回避・忘却する傾向、幸福感の喪失、感情鈍麻、物事に対する興味・関心の減退、建設的な未来像の喪失、身体性障害、身体運動性障害などが見られます。

特に被虐待児には感情の麻痺などの症状が多く見られます。

精神の一部が麻痺したままでいると、精神統合性の問題から身体的、心理的に異常信号が発せられ、不安や頭痛・不眠・悪夢などの症状を引き起こす場合があり、特に子供の場合は客観的な知識がないため、映像や感覚が取り込まれ、はっきり原因の分からない腹痛、頭痛、吐き気、悪夢が繰り返されます。

 

治療

トラウマとなった場面をあえてイメージしたり、これまで避けていた記憶をよびおこすきっかけに、あえて身を置くようにする治療法です。

こうすることで、思い出しても危険はない、怖いことはないということをそれこそ肌身を通じて感じ取っていくのです。

この治療は、専門の治療者の立ち会いのもとに今の状況が安全であることを患者さんがよく理解したうえで行う必要があります。

「思い出すことが治療につながる」という知識だけで十分な経験のない人が患者さんに記憶の再体験をうながすと、かえって不安が強まって症状が悪化することにもなりかねません。必ず持続曝露療法の知識と経験のある治療者のもとで行うようにしましょう。

 

主に使われる薬

抗うつ薬や抗不安薬、気分安定薬や、そのほかにもいろいろな薬を症状にあわせて使います。

 

アスペ子の場合は?

アスペ子の場合は、以前にも書きましたが社会人時代の不倫相手が来るのではないかと怯えたり、毎晩夢にでてくる日が数年続きました。

今はもうこれらの症状は全くありませんが、いかにアスペ子にとってトラウマになっていたのかがわかりました。

特に毎晩悪夢となって出てくることは朝の目覚めをとても不快にしていたので、今はホッとしているアスペ子です。

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Posted by アスペ子