アスペルガー症候群の特徴と判断基準・3

結局、アスペ子は広汎性発達障害の中のアスペルガー症候群だったと実感しています。

前回、前々回と、長々とアスペルガー症候群の特徴と判断基準を書いているのですから、アスペ子自身も呆れてしまいますし、疲れ果ててしまいました。

これもアスペ子が持って生まれた「性=広汎性発達障害(アスペルガー症候群)」のためと言えるでしょう。だからと言って両親や先祖を憎む気持ちもなく、かと言って喜ぶ気持ちもなく、淡々とアスペルガー症候群を受け入れて生活しています。

アスペルガー症候群の特徴と判断基準・3はアスペ子の具体的な体験を書いてみたいと思います。

アスペ子にとって、広汎性発達障害(アスペルガー症候群)とは、いったい何者なのか、ふと考えてしまう時があります。持って生まれた先天性の脳の障害だとわかっていても、何かの役に立つとも思えないですし、逆に周りの人や社会に迷惑をかけて生きてきました。

特に主人とは、常に生活上、密接に関わっていますので、アスペ子が主人に与えている悪影響は計り知れないものでしょう。(だから主人はカサンドラ症候群になってしまったのです)

アスペ子がまだ若く、就労支援が受けられる年代でしたら、社会に出ることを前提に訓練し、働くことを目標にしていたと思います。そこで上手く働けるかどうかはわかりませんが、働くことの意義を見出せたかもしれません。

でもこの年代になって、社会に出る準備をして、働き始めるとなると・・もう還暦になってしまうくらいの時間が必要になりそうです。

それでも仕事は、選ばなければたくさんあります。それで生活ができるかと言ったらちょっと無理ですが、社会で働くという意義は見出すことができるでしょう。

まだ30歳代の時に、清掃のパートをしたことがありました。アスペ子はなぜか、掃除の仕事がやってみたくてパートで働きました。

勤務先には責任者の男性が1名、高齢者の女性4人と男性1名でした。アスペ子はその中で一番若く、皆に「なんでこの仕事をしているの?」というようなことをよく言われましたが、アスペ子は集団の中でのコミュニケーションが取れなかったので、結局、皆の輪の中に入れず、一人で黙々と働いていました。

この仕事の内容は、ローテーションで各清掃場所を一週間単位で回るのですが、アスペ子にはとても合っていたように思います。同じことの繰り返し、時間内に終わらせる、道具の保管場所や手入れの仕方、清掃の方法など、髪には書いてはありませんがきちんと決まったマニュアル通りに仕事をしていたからです。

その中にはもちろん男女のトイレ掃除も入っていましたが、アスペ子は「掃除」に集中するために、男性のトイレでも苦もなく掃除をしていました。トイレ掃除には臭い匂いはありましたが、それにも増して「掃除」に集中していたので、気になりませんでした。逆に用を足しに来た男性の方が怖気付くような掃除ぶりだったのではないかと思います。

しかし、掃除に集中できたのは大きなビルの時だけで、ローテーション内に「大きな建物に付属する小さな建物」の掃除の時だけは、アスペ子はどうしても思うように掃除ができませんでした。

どうしてかというと、その小さな建物の中には常に誰か職員の方がいたからです。モップで掃除をしたくても、一言「すみません下を拭きます」などと声をかけなければならず、アスペ子はいつもこの小さな建物で働くときは、緊張とストレスの中で働いていました。(大きな建物の中の掃除は社員の方が出勤する前に清掃を終わらせていたので、誰もいない状態でした)

アスペ子は、広汎性発達障害のアスペルガー症候群の中でも受動型ですので、一番最初に仕事内容を教えてくれた先輩の言うとおりに、毎日掃除をしていました。最初こそ手際が悪かったですが、だんだんと慣れてきてからは素早く動くことができるようになりました。

しかし、控え室に戻るときはいつもアスペ子が一番遅かったのです。アスペ子は「まだまだ手際が悪いんだな」と思っていましたが、よくよく考えてみると、どうも先輩たちは「手抜き場所」があるようで、時間内には着替えが済むように調整していたようでした。これを知った時、アスペ子は内心「憤慨」しましたが、「世の中そんなもんなのか〜」とも思いました。

でもアスペ子は、いつも通りにやらないと気が済まないので、一番遅くても、いつもと同じように掃除をやっていました。多分、やらないと気が済まないという「こだわり」が出ていたのだと思います。

月日が経ち、アスペ子もだんだんと仕事に慣れてきて、ここは最終日にすれば大丈夫、ここは毎日綺麗にしないといけないなどと、なんとなく掃除の段取りのようなものが見えてきました。

そうなると、周りを見る余裕も生まれてきて、特に最上階の女子トイレの窓から見る風景が好きになりました。晴れた日には、なんと東京タワーが見えたのです。アスペ子は最上階の掃除は、掃除範囲が広くて苦手だったのですが、この風景が見られるんだと思うと張り切って掃除をすることができました。

そんなある日、5月のゴールデンウィークに仕事があると直前になって知りました。アスペ子は初めてのことなので、寝耳に水でした。やっと連休になって、家で主人とゆっくりできると思っていたからなおさらビックリしました。

仕事内容は、普段はやらない(入らない)場所や玄関ホールのワックスがけでした。アスペ子はパニックで泣きそうになりました。

「新人が出勤できませんなんて言えない、どうしようどうしよう・・」考えた挙句、責任者の方に「申し訳ないのですが、ゴールデンウィークに仕事があると知らなかったので1日しか出られませんが、よろしいでしょうか?お願いします」と言いました。責任者の方はちょっと迷惑そうな顔をしましたが、仕方ないなと言ってくれました。

この一件があってから、アスペ子は掃除の仕事に対して集中できなくなり、意欲もなくなり、キリが良い時になったら辞めようと決心しました。確か、働き始めて半年くらいだったと思います。

本来ならば辞める時には、皆さんでどうぞと菓子折りを持っていくことが丁寧であり挨拶なのでしょうが、アスペ子は「あえて」持って行きませんでした。

なぜならば・・アスペ子は集団の輪の中には入っていなかったですし、菓子折りに使うお金は生活費に回したかったからです。そして・・アスペ子の何に対する?皆に対する?アスペ子に対する?「僅かな抵抗」でもありました。

結論として、アスペ子は集団の中で働くことがとても困難だということがわかりました。かと言って少人数なら良いかといえば、それでもダメです。

結局、一人で黙々とできる仕事でないと、パニックやストレス、こだわり、緊張、癇癪などが出てしまい、仕事を続けていくことができなくなります。

広汎性発達障害(アスペルガー症候群)の特徴のオンパレードになって働き続けていたら、きっとアスペ子は崩壊するでしょう。そしてまだ経験のない「入院」生活となることが目に見えてきます。

そうならないためにも、今、心療内科に通ったり、無理なく家でできることをしているわけですが、自閉症のように社会が、この広汎性発達障害(アスペルガー症候群)をより深く認知してくれることができれば、もっと生きやすくなるのではないでしょうか。

そのためにはまだまだたくさんの時間と研究が必要なのでしょうが、少なくとも広汎性発達障害(アスペルガー症候群)の特徴だけでも皆(日本人)が理解してくれるようにと願っているアスペ子です。

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広汎性発達障害とは

Posted by アスペ子