元気回復行動プラン(WRAP(ラップ))の体験

暑さ寒さも彼岸までとは言いますが、今年の暑さには驚くばかりです。

気候が体調を左右することの多い私は、家に引きこもっている毎日。

そんな時に、障害者地域活動支援センターPKで「元気回復行動プラン(WRAP(ラップ))」(以下WRAPと略)の体験をしました。

WRAPとは?

1989年に深い抑うつとコントロールのきかない躁状態に悩まされた時期を経た、メアリー・エレン・コープランド氏を中心に、精神障害のある人たちによって作られたもので、Wellness(元気)Recovery(回復)Action(行動)Plan(プラン)の頭文字を取ったものです。

メアリー・エレン・コープランド氏たちは、百十数人の人たちへのインタビューの結果から、その過程の中でとても安全でありながら、人生を大きく変える力を持つアイディアや方法を使って生活している人たちがいることを知りました。それを元に、

  • 元気に役立つ道具箱」=生活の工夫や知恵、たくさんのアイデア
  • リカバリーに大切なこと」=彼らに共通していた意識の向けどころ

としました。

つまり、毎日を元気で豊かに生きること、さらに、気分を乱すような状況への気づきを高め、調子が悪くなったときに回復を促す元気回復行動プランです。

 

リカバリーに大切なこと

WRAPは精神障害を持つことにより将来を諦め用心して再発を防ぐことよりも、リスクはあっても希望を持ってチャレンジしていく、という考え方が根底となっています。

そこでメアリー・エレン・コープランド氏はリカバリーに大切なこととして5つの意識の向けどころをあげました。

希望

自分の責任

学ぶこと

自分のために権利擁護すること

サポート

希望:リカバリーへの鍵であり、元気になれる希望がある、目標に向かって前進し達成することができる、将来に対して悲観的にならない、という考え方。

自分の責任:「自分で選択する」という責任を引き受けることで人生の主導権を自分の手に取り戻すことができます。自分自身が自分自身の専門家であり、健康や生活に対して責任を持つことが重要だ、という考え方。

学ぶこと:知ること、学ぶことで、自分にとって適切な決定をすることができるという考え方。

自分のために権利擁護すること:自分自身を知り、目標を設定し、それに向かって前進する。そのために必要としていることを勇気をもって冷静に声にし、人々と対話することで自分の権利を守ることが必要である、という考え方。

サポート:自分が必要とするサポートを自ら手を伸ばして得ることだけでなく、お互いがお互いの力になるような関係性を育むことが大切である、という考え方。

 

WRAPの6つのプラン

WRAPは生活の知恵・工夫・アイディアである「元気に役立つ道具箱」を使いやすくするために、6つの段階に応じたプランを作成しています。

日常生活管理プラン

対応プラン(引き金)

対応プラン(注意サイン)

対応プラン(調子が悪くなってきた時のサイン)

クライシスプラン

クライシスを脱した時のプラン

日常生活管理プラン:元気を保つために毎日しなければならないことを書き出して、忘れずに毎日実践する。調子が悪くなった時「何をしていたら元気だったか」を思い出させるのに役立つ。

対応プラン(引き金):引き金(もしそれが起きると気分が悪くなったり、調子を乱すきっかけになったりするような出来事や状況)となる出来事が起きた時にどうするか、のプランを立る。そして引き金が起こった時に、これをすれば乗り切れる、と思うことのリストを作る。

対応プラン(注意サイン):外部からのストレスとは関係なく自分の中で起こる変化や兆候(注意サイン)に対し何か行動をしなければならない場合を想定して、自分が気付いている注意サインのリストを作る。そして注意サインに気付いた時、それ以上悪くなるのを防ぐためにすべきことのリストを作る。

対応プラン(調子が悪くなってきた時のサイン):調子がとても悪く、かなり深刻だと思う時の気分や行動のリストを作る。そして自分の調子が悪くなってきた時に、毎日することの行動プランを書く。

クライシスプラン:自分のケアの責任を他者に委ねなければならないような緊急の場合(クライシス)に、どのようなことをしてもらいたいか周囲の人に指示を与えるリストを作る。

クライシスを脱した時のプラン:クライシスを脱した後は、まだ様々な問題が存在しており性急に元の生活に戻すのは危険です。順調な回復のためにこの時期のプランについて、クライシスに陥る前に考えておく必要がある。

 

障害者地域活動支援センターPKでの体験

今回、障害者地域活動支援センターPKでのWRAPは「こういうものがあるよ」というような、1回限りのものでした。

内容は「日常生活管理プラン」を簡単にやりました。

何をすると良い気持ちになるかを紙に書き出し、参加した人と同じような事柄をまとめていきました。

例えば「花を見る=癒される」「音楽を聴く=楽しくなる」「お菓子を食べる=幸せな気分になる」など、良いことをどんどん書いていきました。

ここでポイントになるなと感じたことは「良いこと」だけに絞るということでした。

精神的に不安定になるとネガティブになりがちですが、意識を変化させることによってアクティブになれるのです。

 

例えば私の場合、心療内科に通い始めた頃は、心療内科で処方してもらっている処方薬が少なくなってきたりすると、不安になってパニックになりそうになっていました。

今は心療内科への通院や処方薬や主人の存在、障害者地域活動支援センターPKに通うことなどのおかげでだいぶ安定していますが、やはり、処方薬の存在は私にとって大きなものです。

西日本でおきた「平成30年7月豪雨」をニュースで知った時に「もし自分だったらどうしよう・・・」と、とても不安になったとともに「もし処方薬がなくなったらどうしよう・・・」とも考えました。

 

その時、障害者地域活動支援センターPKで体験したWRAPを思い出したのです。

つまり、処方薬がなくなってしまう非常事態に遭遇したらWRAPを体験したことを思い出し「元気で豊かに生きること、さらに、気分を乱すような状況への気づきを高め、調子が悪くなったときに回復」するようにしようと気付きました。

 

いろいろ調べたところ、雛形のようなものがありましたので載せておきます。

 

まとめのようなもの

WRAPについて書きましたが、私は今までWRAPの存在を知りませんでした。

知るきっかけとなった障害者地域活動支援センターPKには本当に感謝しています。

アスペルガー症候群の私にとってWRAPは、渡りに船のようなものでした。

さらに、もっともっと前を向いて進んでいこう!という気持ちにもなりました。

 

今回はWRAPの1回だけの体験でしたが、きちんとしたプログラムをやっているところもあります。私も行動範囲内で実施されるようであれば参加したいと思っています。

なぜならば、WRAPを身に付けることによって「生きづらさ」が軽減すると感じたからです。

是非またWRAPを体験したいと思います。

 

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