自己愛性パーソナリティ障害と発達障害・1

自己愛性パーソナリティ(人格)障害という言葉を初めて聞いたのは数年前のことでした。

主人がアスペ子に「アスペ子のそういうところは自己愛性パーソナリティ障害みたいだ」と言ったのです。アスペ子は初めて聞いた言葉で意味がわからず「ふ〜ん」と受け流した覚えがあります。

なぜ今頃になって自己愛性パーソナルティ障害の話をするかというと、主人と「もしかしたら発達障害とどこかで何かが絡み合っているかもしれないね」と会話したことがきっかけでした。

アスペ子が調べられただけのものですが、何かの役に立てられたらと思い、今回は難問に挑戦してみました。

 

自己愛性パーソナリティ(NPD)

自分を愛するという行為は健全な心の発達のためには必要なものですが、それが病的に肥大化して自分に対する誇大感を持つようになると、それは自己愛性パーソナリティ障害と呼ばれるものになります。健全な人のように、ありのままの自分を愛することができないのです。

つまり、他人の気持ちを思いやれず自分だけしか見えないので、人間関係に問題が生じてしまいます。いつでも自分のことばかり、他者を本当の意味で愛することができません。他者もまた自分と同じようにさまざまな感情や考え方を持つ人間であると認めることができません。

強すぎる自己愛ゆえに対人関係に問題を抱えるようになってしまいます。「自己愛」という言葉から、いわゆるナルシストが連想されるかもしれませんが、ワンパターンではありません。

主な特徴

  • 尊大で傲慢で攻撃的、常に注目の的であり続けようとする
  • 自分のためなら他人を平気で利用できる、人の気持ちなどどうでもいい
  • 周囲の反応を気にしてオドオドする
  • できるだけ注目されないように振る舞う
  • 馬鹿にされた・変に思われたとすぐに傷つく
  • 人より優れていると信じている
  • 権力・成功・自己の魅力について空想を巡らす
  • 業績や才能を誇張する、絶え間ない賛美と称賛を期待する
  • 自分は特別であると信じておりその信念に従って行動する
  • 人の感情や感覚を認識しそこなう、人が自分のアイデアや計画に従うことを期待する
  • 劣っていると感じた人々に高慢な態度をとる
  • 嫉妬されていると思い込む、他人を嫉妬する
  • 多くの人間関係においてトラブルが見られる
  • 非現実的な目標を定める、容易に傷つき拒否されたと感じる
  • 脆く崩れやすい自尊心を抱えている
  • 感傷的にならず冷淡な人物であるように見える

 

原因となる因子

現在のところ、自己愛性パーソナリティ障害のはっきりとした原因は解明されていず、さまざまな説があります。

生まれながらにもっている気質的な素因に環境的な影響が加わって不健康な自己が形成されていくとする説、後天的な要因によって自己愛性パーソナルティ障害は生まれるという説、また脳内の神経伝達物質の過不足とする説などがあります。

  • 生来の過度に敏感な気質、現実に立脚しないバランスを欠いた過度の称賛
  • 良い行動には過度の称賛・悪い行動には過度の批判が幼少期に加えられた
  • 親・家族・仲間からの過剰な甘やかし(過大評価)、並外れて優れた容姿あるいは能力に対する
  • 大人からの称賛
  • 幼少期の激しい心理的虐待
  • 予測がつかず信頼に足らない親の養育
  • 親自身の自尊心を満足させるための手段として評価された

 

治療法

自己愛性パーソナリティ障害の治療法はこれといったガイドランはありません。さまざまな方法を組み合わせて、本人に合わせて治療が進められていきます。

治療の主体は精神療法です。そして、症状を取るために薬物療法が用いられます。薬物療法は精神療法と併用することが多いです。

その他にも、入院治療、生活療法、行動療法などがあります。

医療機関に訪れる患者は皆、何か具体的な問題を抱えています。それぞれの患者が訴える症状に対する治療も行う必要があります。そのため、医師は一人ひとりの患者に適した治療を検討します。

 

環境

自己愛性パーソナルティ障害の環境として、家族の役割があいまいになっていることが多いです。安定した家族関係は、健全なパーソナリティを育むうえでより良い環境となります。

不安定な家族関係の中で育った子どものパーソナリティは、必ず偏るというわけではありませんが、自己愛性パーソナルティ障害を持つ人の家族には、親子の関係に歪みが見られることが少なくありません。世代間境界があいまいになっていることが歪みを生じさせる原因になっています。

特徴

  • 父親の影が薄く親としての役割が十分に果たせていない
  • 育児をめぐって夫婦間で意見が異なる
  • 親自身が自分の親との関係で問題を抱えている
  • ごく幼い頃に子供がトラウマを負うようなできごとがあった場合が多い
  • 夫婦としての役割と親としての役割の区別がはっきりしていない
  • 世代間境界があいまい
  • 対人関係の問題を抱えているメンバーが多い
  • さまざまな葛藤に耐えられず葛藤などないように振る舞う
  • 表面的には幸せな家族であろうとする
  • 言う通りにするか自立するかの二者択一を迫る
  • 家族みんなの関係より母と子など二者の結びつきが強い

 

その他

生きづらさを抱えている

自己愛性パーソナルティ障害の人は、生きづらさを抱えています。傍若無人に振舞って自由かのように見えますが、その性質が社会に受け入れられないためです。

引きこもり

現代社会に多い引きこもりもまた自己愛性パーソナルティ障害の一つの形と言うことができます。引きこもりになる人は、自己愛が過剰で自分の世界に引きこもり、外の世界に対する関心が乏しいといった特徴があります。

巣ごもり

近年、若者を中心に巣ごもりをする人が増えています。巣ごもりとは、行動範囲が狭く、自分の居場所である自宅や自室にこもってほとんどの時間を過ごすことを指します。最低限以外の外出はせず、アウトドアで遊ぶということもしません。外食もせずに、お弁当やお惣菜、お菓子などを買ってきて自宅で食べ、自宅での時間はテレビ、インターネット、ゲームなどをして過ごします。

おひとりさま

元来「ひとり」という言葉には寂しさが隠れていましたが、「おひとりさま」と名づけることである意味の開き直りがそこには生まれました。

おひとりさまでは、人と一緒に行動することに慣れてないがためのひとりの気楽さの追求といった側面が強いです。人と一緒では自分の我侭を我慢し相手に合わせなければならない、それでは嫌だという人の気持ちを具現化した言葉でもあります。(その2へ続く)

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障害に対する悩み

Posted by アスペ子